2011年11月13日日曜日

敢えて下世話な世界に入り込むタレント名鑑


TBSで放送されている『クイズ☆タレント名鑑』。出演者用予約入り口まで作ってあるところは滑稽だ。このままだと、PTAが見せたくない番組1位が確実ではないかと思われるぐらい下品極まりない番組で大丈夫なのかと思ってしまう。

視聴率も10%ぐらいなのでいつ打ち切りになってもおかしくない状況。でも続いている。

先日は自称、ウド鈴木のそっくりさんだが、どう見ても島田紳助のそっくりにしか見えない。
犯罪者の名前も最初はピー音で消されていたが、徐々に緩くなっていき、視聴者にもわかるレベルにまでなってきた。 ピー音を笑いの道具として使いこなしている。


こんな番組よく作れるのかと恐ろしく思ってしまうが、プロデューサー兼演出の藤井健太郎は1980年生まれと若い。

1980年代と言えばバブル絶頂へと向かう一方、崩壊という激動の経済を経ている。テレビ番組もそれに呼応して経費が変化し、今の有様だ。 社会は世代間の価値観の相違がむき出しになり、皮肉な話、悪しき日本の習慣みたいなものばかりが如実に浮かび上がってくる。

青年期を迎えると1995年の阪神・淡路大震災という天災と地下鉄サリン事件という人災の世界でも類を見ない事件を経験する。 そんな常に不安定な環境の中にいるにもかかわらず、日常はいたずらに過ぎていく。


この世代は表と裏の世界の正当性がバルクになっていることがメディアを通じてわかってくる。若貴ブームの裏側に八百長があったり、無邪気だと思っていた子どものいじめなど、明るみになってきたのはいいが、ただ情報を垂れ流しているだけで本質が掴まれていない。ただわかるのは、タブーが多すぎるのだ。

タブーは色々なところにある。仕事からプライベートまで堂々と見えているのに、見ていないフリをする。開けてはならないと教えられてきたが、それは受け入れるだけのキャパが両者にあるかどうかだ。
『クレヨンしんちゃん』がいい例だ。最初は幼児の教育に悪影響だとバッシングを受けてきたが、今では見せたくない番組にランクインするものの許容されている。何が悪影響なのか子どもに教えることができるようになったからだ。今、しんのすけのマネを見かけることはない。あれほどいたのに。


タブーに入ることで見えてくるものがあるということだ。

 『ガチ相撲』も、八百長があったかどうかは別物として、国技という国技館で行われている興業をただ本気でやるのが面白い。作家が書いたシナリオより真実が奇を衒っている。幼少期からそれを世界が教えてくれている。

第一回では第64代横綱曙が登場していてハラハラさせられた。総合格闘技は散々な結果であるが、相撲では言い訳が効かない。勝つのか、負けるのか、勝負の後にどういう批評がされるのか、考えると面白くて仕方ない。

結果はは曙の圧倒的勝利だったが、結果、相撲の水準の高さを見せつけられた。現役降りた横綱がアレなら、現役のレベルの高さを認識しやすく、彼らに対する興味も沸く。 少しは相撲の存在意義にも理解ができる。

下世話なのは理解できるが、こういう番組もメディアとしての役割だと思う。


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