2012年2月12日日曜日

何もないまま昇格するピカルの定理


「ピカルの定理」が4月から水曜日の夜10時へ引っ越すらしい。今の視聴率でゴールデンに進出してうまくいくかどうかはタレント及び作家が、曜日・時間帯の特性をどれほど理解しているかにかかっている。

今のところお世辞にほどいい視聴率ではない。10%を毎回超えているわけでもなく、人気コントも「ビバリとルイ」のコントぐらい。ほとんどは渡辺直美のキャラクターに頼り切っている。主な視聴者となっている中学生・高校生のライフスタイルに時間帯がマッチするかどうかも疑わしい。それくらいは一応編成も考量しているとは思うが。

この「いよいよ感」が感じられないのは、フジテレビの過去の失敗があるからだと思う。『はねるのトびら』では深夜帯の人気を水曜20時にいざ、お披露目させた。番組自体は続いているわけだが、中身は放送作家が描いた「企画」の素晴らしさで残っている。「はねトびメンバー」の存在価値はそこにはほとんどなく、ゲストの質が企画の優劣を決定する 。その証拠に「はねトびメンバー」が他局でメインを務めることはなく、中途半端な中堅芸人の位置で観ている側のカテゴライズができていない状況となっている。『めちゃイケ』にはなれなかったのである。

かつては、『ワンナイR&R 』や『ジャンプ!○○中』のようなコント主体、企画主体の番組が放送されたこともあったが、長続きはしなかった。前者であればコント番組のゴールデンでの困難さ、後者ならタレントと企画の一体化が進まなかったことが大きな要因だと思われるが、水曜日という週の真ん中という曜日も定着しにくい原因ではないか。

学校や仕事のスケジュールを考えてみると、煮詰めていく忙しい時であったり、木曜日や金曜日のように週末の休みを意識する 曜日ではない。そのような時にこってりした「お笑い番組」というのは、受け付け難い。水曜日に高視聴率を取っている『ホンマでっか!?TV』や『ザ!世界仰天ニュース』を考えると、真っ向から笑いを取りに行かず、副産物としての笑いが求められているのが水曜日の傾向だ。

『ピカルの定理』がどういう番組作りをするのか期待したいところだが、差し当たった企画も少なく、芸人たちのアドリブの少なさを抱えた中でどうするのか。オリラジのごとく、一度消えてしまう方が容易に考えついてしまう。

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