11月9日の『くりぃむクイズ ミラクル9』を見ていると、構成・曜日・時間帯共に『ヘキサゴン』ともろかぶりしている。だが、それ以上に面白い。『くりぃむナントカ』で勝負するよりストレートにこっちで勝負していたらと面白い事になっていたのにと思ってしまった。
くりぃむしちゅーと聞くと、どうしても上田晋也の方が芸に長けていると見えがちだが、それは司会の腕だけで、彼には有田哲平がいないと笑いには繋がらない。有田哲平の方が実はくりぃむしちゅーの核になっている。
『しゃべくり007』も最初はMCをくじで決めていたが、パッケージ化すると上田晋也がバランスよく司会している。彼の司会でひな壇を回して流れを切る、切らないの見極めが良い。一方で有田哲平は流れを産む土台をひな壇側から作る。しかも流れの作り方が非常に軽い。期待させられる流れというより、彼に乗っかっていればオチが勝手に生まれ、よき所で上田晋也が切るという緊張感が視聴者側に伝わらない。気軽に楽しく番組を見ていられる。
最近の芸人はバラ売りが多い。 原因はコンビでテレビ番組を作ることができないからだ。くりぃむしちゅーのように他の皆が入れるような火種を作り、ツッコミが煽り、鎮火するという流れができないからだ。ひな壇芸人の作るボケはどうしても自分専用の武器であるが故に周りがついていけない。
『さんま御殿』で明石家さんまが「これは・・・用だなと」と考え話を振っているのが証拠だ。あの番組形態は正に戦場だが、くりぃむしちゅーが緊迫感を与えないのは’プレイヤー’として有田哲平がいて彼が先に道を作ってくれるからだ。
くりぃむしちゅーは二人共、俯瞰的、包括的に番組を見ながらも進行できるから今の状況にある。テレビでのコンビ芸としてはお手本である。
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